「しし垣」というのは、イノシシやシカなどが農作物へ被害を及ぼすのを防ぐため、山と農地の間に構築された土塀のことをいいます。小豆島には昔からイノシシやシカ、サルなどの野生動物が多く棲息しており、農作物への被害で島民は頭を悩ませていました。そこで、それらの侵入を防ぐため、小豆島を一周するように「しし垣」を築いたのです。
小豆島で「しし垣」が築造されたのは、江戸時代中期といわれています。『小豆島誌』には、1790年(寛政2年)に、全島を一周する「しし垣」が完成したと記されており、その構築や維持管理は、村境を越えて全村で行うようにと、1766年(明和3年)の安田赤松家文書にも記述されています。
小豆島の「しし垣」は、積み上げた石を練り固めた土で固めて作られています。橘峠から沿岸に続く「しし垣」は、30cmほどの大きさの花崗岩でできていて、当時の形をしっかり保っているのが大きな特徴です。
しし垣(橘峠)の基本情報
2015年4月24日 公開
住所
〒 761-4411
香川県小豆郡小豆島町安田
その他小豆島町指定有形民俗文化財
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