小豆島八十八ヶ所第三番札所「観音寺」の奥の院、隼山(はやぶさやま)の山頂近くにある一心寺。その境内に樹齢数百年以上の大樹「イスノキ」が鎮座しています。別名を「ヒョンノキ」「ユスノキ」ともいい、暖地の山中の自生する常緑喬木で、本州西南部、四国、九州に分布しています。
笛の音を奏でるヒョンの実
特徴的なのが、ツバキの実のような孔の空いた瘤。小さな穴のあいた茶褐色の瘤は「中痩」といい、イスノフシアブラムシという昆虫が葉に産卵寄生し、その結果異常育成して固い袋状の実のような形に育つのです。この瘤は「ヒョンの実」と呼ばれており、これを吹くと笛のように音がでることから、「ヒョンの笛」とも呼ばれています。「隼山(はやぶさやま)のイスノキ」は、壺井栄の小説『母のない子と子のない母と』にも登場し、主人公が友だちに誘われて観音様のお祭りに行き、ヒョンの実を取るという場面が描かれています。
隼山(はやぶさやま)のイスノキの基本情報
2015年2月23日 公開
住所
〒761-4425
香川県小豆郡小豆島町坂手甲589
お問い合わせ小豆島八十八ヶ所第三番札所「観音寺」
TEL:0879-82-0685
その他内海町指定天然記念物
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