「野天桟敷(池田の桟敷)」は、自然の地形を利用して作られた、石垣づくりの桟敷。高さ18m、幅80mにもおよぶ石垣は、まるで城跡のよう。構築は1812年(『亀山八幡宮奉懸当社御祭礼之図』より)以前と考えられ、亀山八幡宮の秋の例祭時、神輿の渡御や太鼓台の大練りを見物するため設けられたとされています。今も亀山八幡宮の秋の祭礼の見物席として利用されています。

大阪万博「お祭り広場」のモデルとなった「野天桟敷(池田の桟敷)」

自然の地形を巧みに利用して作られた、石積の桟敷はまるで古代ギリシャの野外劇場のようです。実は、1970年に大阪で開催された日本万国博覧会のメイン会場である『お祭り広場』は、この「野天桟敷(池田の桟敷)」を参考に作られたといいます。

有形文化財で観覧する「池田の太鼓祭り」

「野天桟敷(池田の桟敷)」は下段のほうが構築年代は古く、太鼓祭りを見物するために上段に桟敷席を増やしたといいます。現在も毎年10月16日に行われる「池田の太鼓祭り」では、この「野天桟敷(池田の桟敷)」で祭りを観覧することができます。国の重要有形民俗文化財の上からお祭りを見られるなんて、すごいですよね!

太鼓台を運ぶ「オシコミ船」

太鼓祭りの前に「オシコミ」という行事が行われます。これは、陸からの輸送が不便な地域が、船を使って三都半島にある神浦から太鼓台を運び、浜で迎え入れ「野天桟敷(池田の桟敷)」まで太鼓台を運ぶ伝統行事。勇壮な太鼓台の上陸、「オシコミ」は小豆島町の無形民俗文化財に指定されています。

野天桟敷(池田の桟敷)の基本情報

2015年1月23日 公開

住所 香川県小豆郡小豆島町大字池田字前山

アクセス 小豆島オリーブバス、三都線・池田浜条下車徒歩10分
池田港より徒歩10分

お問い合わせ小豆島町役場 内海庁舎 教育委員会社会教育課
TEL : 0879-82-7015

その他国指定重要有形民俗文化財

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